高齢化社会に向かっている日本で深刻な問題となっている病気の一つに認知症があります。
高齢者の6人に1人は患っているとも言われる認知症は治療方法が確立されていないため日常生活で予防に取り組むことが大切です。
そこで今回は、認知症の主な症状について説明すると共に、生活の中で取り組める予防法について解説していきます。
認知症の症状と進行ペース
認知症の代表的な症状の一つに記憶障害があります。認知症を患っている人は短時間のうちに自身の言動や行動の記憶が失われてしまうのが特徴です。
自身で覚えていないため、短い時間に同じ話を何度も繰り返す、買ったことを忘れて同一商品を何個も購入するといった行動を取るようになります。
それまで当たり前にできていた日常生活の行動一つひとつがスムーズにできなくなるのも症状の一つです。
アルツハイマー型認知症は進行する速度が非常に遅く、初期症状が出始めてから深刻化するまでに20年近く掛かるケースも少なくありません。
医学的な対処法
完全に治す方法は確立されていない認知症ですが、薬による対処を行うことは可能です。
認知機能改善薬と呼ばれる薬は服用することで軽度の状態を長期間維持する効果が期待できると言われています。
そのほかにも、不眠による認知機能の低下を防ぐための睡眠薬、不安定な精神状態を抑える漢方薬も有効な対処法の一つです。
食事の見直しによる予防
毎日の食事でも認知症を予防することはできます。
バランスの取れた栄養摂取はもちろん、塩分や糖分の過剰摂取を控えることも大事なポイントです。
肉体的な衰えで栄養を考えた自炊をするのが困難という人は老人ホームに入居する方法もあります。
老人ホームでは毎食栄養士が考えた料理が提供されるので自分でメニューを考える必要がありません。
若年性アルツハイマーの増加
時代の移り変わりの中で増加しているのが若年性アルツハイマーです。
若年性アルツハイマーは文字通り10代や20代といった早い年齢で発症する認知症になります。
記憶障害や判断力の低下など高齢者の認知症と症状は変わりませんが、年齢が若いことでうっかりミスと思い込んでしまう人も多いのが実情です。
これにより予防に取り組まないまま症状が進行してしまうケースも多くあります。
まとめ 思い当たる所があれば病院に行く
若い世代に限らず高齢者の中にも自分が認知症になるわけがないと慢心して何の対策を取らない人も少なくありません。
完治ができない認知症は可能な限り早い段階で予防に取り組むことが重要となります。
それまで当たり前にできていたことがスムーズにできない、物忘れが増えたなどの変化が起きた時は早めに医師の診察を受けなくてはいけません。
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