最新の総務省統計局のデータによると、高齢者2人世帯で毎月かかる生活費用は「26.8万円」、1人世帯で「15.5万円」が必要であると発表されました。
平均寿命が延びて、定年後の生活も長く続く可能性を考えると、最低限生活していけるだけの金額ではなく、食生活や趣味、時々は娯楽も楽しみながら暮らしていきたいもの。
いずれは介護が必要になることを考えると、住宅型老人ホームやサービス付き高齢者住宅などへの入居費用も考慮しておくべきでしょう。
実際どれくらい必要なのか、気になる老後の生活費について解説していきます。
【赤字】老後の生活費、一体全体いくら必要?
老後の生活費の計画を立てる際には、年金や貯金などの収入源を考慮する必要があり、老後の医療費や介護費なども含めて検討することが重要になってきます。
最初に紹介した総務省統計局のデータによると、
- 2人世帯で毎月かかる生活費用「26.8万円」
- 独身者世帯で毎月かかる生活費用「15.5万円」
以上のような老後の生活費用が必要であるということですが、実態はどのようになっているのでしょう。
一人暮らしと夫婦二人暮らし、生活費の違い
一人暮らしと夫婦二人暮らしでは、生活費に違いが生じます。
項目 | 65歳以上の夫婦無職世帯 可処分所得214,426円 |
65歳以上の単身無職世帯 可処分所得122,559円 |
---|---|---|
食費 | 67,776円 | 37,485円 |
住居 | 15,578円 | 12,746円 |
水道光熱費 | 22,611円 | 5,956円 |
家具家事用品 | 10,371円 | 3,150円 |
被服等費用 | 5,003円 | 3,150円 |
保険・医療費 | 15,681円 | 8,128円 |
交通・通信費 | 28,878円 | 14,625円 |
教養娯楽費 | 21,368円 | 14,473円 |
諸雑費 | 19,818円 | 13,595円 |
交際費 | 22,711円 | 17,893円 |
収支 | -16,703円 | -20,537円 |
上記の表は、あくまでもモデルケースですが、1ヶ月の収支は赤字になってしまいます。
赤字を補填するためには、
- 預金の切り崩し
- 短時間のアルバイトやパート
- 親族からの援助
- 生活費の見直し
などの対策が必要になるでしょう。
生活費の見直しと言っても、一人暮らしの場合と夫婦二人暮らしの場合では見直すポイントが違ってくるので、その違いを考慮して計画を立てることが重要です。
生活費以外に考慮すべき老後の出費
老後に備える際には、生活費以外にも考慮すべき出費がいくつかあります。
たとえば、
- 社会保険料と税負担
- 医療費(通院、手術や入院)
- 自宅リフォームや修繕費
- 介護施設(老人ホーム)の費用
- 終活のための費用
このように、生活費だけでなく様々な面から老後の出費を考慮し、資産運用や収入源を確保するための計画を立てる事が重要なポイントです
社会保険料と税負担
直接税 | 12,854円 | 6,660円 |
---|---|---|
社会保険料 | 18,945円 | 5,625円 |
合計 | 31,812円 | 12,356円 |
ご承知のように、年金生活者にも相応の税負担が発生します。
さらに、この税負担が重くなっていく事が懸念されていますので、年金生活を迎える前に対策方法を考えておきましょう。
医療費(通院、手術や入院)
直近の入院時の高額療養費制度の利用経験を年齢別にみると、「高額療養費制度を利用した」と答えた人の比率は
- 50歳代で 70.2%
直近の入院時の入院日数別に自己負担費用は、入院日数が長くなるほど自己負担費用が高くなっている。
- 61 日以上では 75.9 万円
※出典:生命保険文化センター
自宅リフォームや修繕費
国土交通省の調査によると、住宅のリフォームを決断する時期で一番多いのが、年金生活に入る前のバリアフリー化のためのリフォームのようです。
一般的なリフォームにかかる費用は
- 平均388万円
- 世帯主50代以上の家庭がリフォームした場合の費用
※出典:住宅リフォーム推進協議会
リフォームをする時の注意点は、見積もりと実際にかかる費用にズレがある場合が見受けられる事です。
見積もり時の平均予算額と実際にかかった費用では、120万円前後多くかかったというケースもあるようです。
事前にリフォーム箇所や設備などの予算を確認するようにする事が重要になります。
介護施設(老人ホーム)の費用
介護を行った場所別に介護費用(月額)をみると
- 在宅では平均4.8万円
- 施設では平均12.2万円
介護費用や老人ホームの入居費用は、それぞれの施設によって大きく変わるため、余裕を持った資金計画をしていきましょう。
※出典:生命保険文化センター
終活のための費用
多くの方々は、自分や配偶者に何かあった際に、家族に負担をかけたくないと考え、葬儀や墓地の準備について前もって計画を立てています。
葬儀の費用は、地域やその規模、実施する内容によって大きく異なります。
2017年の消費者契約法専門調査会の報告によると
※出典:消費者契約法専門調査会
- 全国平均で約195.7万円
家族だけで行う簡素な葬儀であれば、数十万円程度で可能な場合もありますが、どちらにしても相応の資金の準備をしておく事が必要になります。
遺族が突然の事態に直面して困ることがないよう、可能な限り早期に家族間でこの話題について話し合い準備しておくことが重要です。
老後資金の不足を防ぐために知っておきたいこと
老後の生活費に対する不安を抱える人は少なくありません。安心した老後を過ごすためには、適切な資金計画を立てることが欠かせません。
生活スタイルや健康、趣味にかかる費用を想定し、それに応じた資金準備が重要です。貯蓄や投資方法として定期預金、株式、不動産投資などがあり、
- 貯蓄(定期預金)
- 年金型保険
- 株式投資
- 不動産投資
自分に合った選択をすることが資産増加の鍵を握ります。
老後資金が不足する主な理由とは?
老後資金が不足する主な理由は、
- 生活費の増加
- 年金の支給額の減少
やなどが挙げられます。
将来の医療費や介護費の不安もありますので、老後資金の不足を防ぐためには資金計画は早めに立てておくようにしましょう。
老後資金の簡易シミュレーション
老後資金の簡易シミュレーションを行う際に重要なポイントは、「いつから準備を始めるべきか」です。
項目 | ||
---|---|---|
1ヶ月 | 262,928円 | 155,381円 |
1年間 (65歳) |
3,155,136円 | 1,864,572円 |
10年間 (75歳) |
31,55,1360円 | 18,645,720円 |
20年間 (85歳) |
63,102,720円 | 37,291,440円 |
まとめ:老後の生活費を見据えた賢い準備
老後の生活費を見据えるためには、若いうちから賢い準備が必要です。まず収入源を確保するため、貯蓄や投資など計画的な準備を行うことに努めましょう。
また、老後の生活費を見据える際には、医療費や介護費なども考慮しなければなりません。
しっかり老後の生活費を把握し、適切な準備をすることで、安心して老後を迎えることができますので、将来に備えておきましょう。
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