年を重ねると、今まで心配しなかった事態が生じることがあります。
元気で病院にかかることがなかった人が、病気で生活が大きく変わるケースも多くみられます。
特に、老人ホームへの入居を視野に入れている場合は、持病があると入居にどう影響するかも気になるところです。
こちらでは、高齢者がかかりやすい病気の種類を解説します。
現時点でどんな備えができるかについてイメージしておきましょう。
認知症について
高齢者が最もかかりやすい病気とされているのが、認知症です。
認知症は、高齢者全体の約18パーセントの人がかかるとされています。
認知症にかかった後、介護が必要になるかどうかは、男女で差があるようです。
平成28年に行われた厚生労働省の調査では、介護が必要になった人のうち、認知症が原因だったケースは、男性では14パーセントほどでしたが、女性は20パーセントに達しました。
認知症の高齢者は今後も増えると予測されていて、2025年には、高齢者の5人に1人程度が認知症になると言われています。
現時点で認知症は、根本治療する方法が見つかっていません。
そのため、早期発見・早期治療を行うことで、進行を遅らせたり、症状を軽減することが大切です。
認知症の治療は、飲み薬や貼り薬などの薬物療法と、作業療法などのリハビリテーションがメインになります。
糖尿病について
高齢者になるほど、かかりやすい病気の一つとして、糖尿病が挙げられます。
年齢を重ねた方がなりやすい糖尿病は、インスリンの量が出にくくなるタイプのもので、治療の初期段階では、運動や食事療法がとられます。
特に食事療法では、カロリーを必要以上に摂取しない、バランスの良い食事が推奨されますが、長年の食習慣が邪魔をして、なかなか食事内容を変えられないことがあります。
糖尿病が進行すると、失明や足の切断などに至る場合があるので、早いうちから健康的な食事に慣れるようにしておきたいものです。
がんについて
がんは、高齢者がかかりやすい病気であるとともに、80代までの死因第一位を占めています。
がんになると、生活の質が大きく低下するため、できるだけ、がんにならないようにすることが重要です。
それには、規則正しい生活をすることがポイントとなります。
食生活を見直すとともに、節酒や禁煙を心掛け、適度に運動するなどして、健康的な体重を維持するようにも務めましょう。
骨粗しょう症について
高齢者がかかりやすい病気で、介護が必要となる要因として、骨粗しょう症が挙げられます。
骨の強度が低下する骨粗しょう症は、加齢や女性ホルモンが関係しているようです。
骨粗しょう症になると、転倒や骨折の危険性が増します。骨粗しょう症を予防するためには、バランスの取れた食事や適度な運動習慣が大切です。
加えて、カルシウムの吸収を促す薬剤を使って骨密度を上げるよう、医師からすすめられる場合もあります。
まとめ 生活習慣の見直しで予防できる病気もある
年齢を重ねることで、認知症や糖尿病、がんや骨粗しょう症などにかかりやすくなりますが、老人ホームによっては、持病を持っていても入居に影響しない場合があります。
ですが、老人ホームは医療機関ではないので、自立して生活するには、健康を維持しておくことが大切です。
入居できる老人ホームの選択肢を広げ、楽しい老人ホーム生活を送れるようにするためにも、今できることを行いたいものです。
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